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幾千もの時を越え
争いは繰り返される
血の流れた惨劇の爪痕に
人間たちは何を見てきたのか
 
汚された聖域の中で
希望は絶望へと変わった
 
己の欲望を何ひとつ譲らない
愚かな権力者たち  
 
マリアは死んだよ・・・
絶望の淵に堕ち
生きる力をなくした
 
我々に今できることは何だろうか

DESPAIR OF MARIA

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discography

一粒の種

堕天使

ノア

暴君

マリオネット

DESPAIR OF MARIA




『 なぜ天使は泣いているのか 』

新聞、テレビ、雑誌、インターネット、近頃は世界で何が起こっているのか、
知りたくなくても嫌でも目にしたり耳にしたりすることがある。

どこの国で戦争が起こって何千人の人が死んだ、とか

幼い子供が誘拐されて殺された、とか

福祉行政に援けを求めたのに、助けてもらえず孤独に餓死した、とか

政治家が裏でこそこそと私腹を肥やしていた、とか

か弱い女性やお年寄りがひったくりやレイプの被害にあった、とか

正義の使者であるはずの警察官が飲酒運転で善良な市民を傷つけた、とか

母親や父親が幼い子供に暴力をふるって死なせた、とか

腹のたつニュース、心が傷む暗いニュースが次から次へと飛び込んでくる。





神様って本当にいるの?



この曲はそんな思いから生まれた。



この物語は、教会に仕える神父や修道女が主人公となる。

彼らは戦争やテロの絶えない国に生き

神の教えに従いこれは我々に与えられた試練だと

なんとか精神を保ってきた。


しかし格差社会に起こる理不尽極まりないルールや不正は当然ながら、
貧困に苦しみ食べるものさえろくに手に入らないそんな荒んだ世の中

子供たちでさえギャングと化しナイフやピストル片手に旅行者を襲う。

そんな折、反政府運動の首謀者や平和や不正を訴える者は暗殺され

抗議のデモは銃撃と暴力で鎮圧された。


金で買える安全、金で買える医療、金と権力に屈する正義、

目の前でおこっている惨劇、恐怖と絶望、苦悶の表情で横たわる数々の死体。


情け容赦なく降ってくる爆弾や地雷で手足を吹っ飛ばされ

声を上げることもできずに死んでゆく

何の罪もない幼い子供たちの姿を見ているうちに

彼らの神への信仰心はだんだん変わっていく。


あまりの悲しみに耐えられなくなったのだ。


ある修道女は絶叫し、十字架のネックレスをちぎって捨て

ある修道女は発狂し、教会の中で首をつった。

ある神父はキリスト像やマリア像を破壊し、教会に火をつけた。


そして、病院どころか薬もないその惨劇の中

自分の腕の中で虫の息になっていく小さな子供を

早く楽にしてあげたい、そう考えた彼らは

「ごめんね…、ごめんね…、」

何度もそう言いながら子供たちを……


地獄絵図とはまさにこういう状況を言うんだろう。


神や天使と言うものが本当に存在するのか分からないが、

もしいるのだとしたら

神の子である人間は皆平等とか、信じるものは救われるとか、

キリストやマホメットたち伝道者を通してそう言っておきながら

自分たちを信じてくれた子供たちを救えなかったことを

きっと悲しんでいるだろう。




ちなみにここで言う天使とは

実際に天使と言われる存在はもちろんのこと

教会に使えるシスターだったり、子供たちのことだったりもします。