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DESPAIR OF MARIA

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楽曲「DESPAIR OF MARIA」 



マリアは教会の十字架に向かい何度も疑問を投げかけた。

けっして答えることのない十字架に

マリアはゴミを投げ、暴言を吐いた。



神の言う平等とは?



マリアはすべてを見てしまった。


某国空軍が実験で撒き散らした放射能と

散布した枯れ葉剤と細菌が

人間を破壊してしまった。






神の御名において、人間は平等。


そんな言葉はただの夢物語だと。







平和とは?



神父が宥めた。


「マリアよ、これは試練だ。

神は乗り越えられない者に試練を与えることはない。」



マリアは即座に答えた。


うるさい!!!……、黙れ!、黙れ!


ネロが何をした!?言ってみろ!!!

あんな幼い子供に何が試練だ!

何が平等だ!

どこを見てそんなことを言ってる!?


神話の通り、神はまた神としての政務を顧みない時に入ったのだ!!!

外を見ろ!

あれが神を信じた者たちの最期か!?

爆弾で頭や手足を吹き飛ばされ、どこの誰かも分からない!

苦しみに苦しんだあげく誰にも見取られず

埋葬もされず虫のわいた遺体は悪臭を放つ!


あれの何が試練だ!?あれが神のご加護か!?

残された者には悲しみと苦しみ、そして新たな憎しみしか残らない!

あれが神の導きかっ!?



教会の神父たちも、これには何も答えられなかった。



神を信じたくても、目に入る悲しい現実に耐えられなくなったマリアは

すでに神をただの想像上の偶像と捉えるようになっていた。


マリアは教会内にあるすべてのマリア像やキリスト像を傷つけ


祭壇に飾られた花や人形を散らかし、絵画や書物を破った。





そして、マリアは一言も話さなくなった。








マリアから笑顔が消えてどのくらいの時が過ぎたのだろう。

みんなどうしてもマリアに声をかけることができず

見守ることしかできなかった。




そんなとき、少しだけ収束に向かった何だかよく分からない争いは


政治家と軍人の責任のなすり合いになっていた。



どれだけの命が失われたのか、誰も触れない。

権力者の誰もが我が身の保身に走り、自らを正当化し

そしてそれを激しく非難しあう。





また新たな争いを始めようというのか…





そんなとき、マリアが笑った。



あっ…はははは…ははは…


虚ろな目をしたマリアは



見た者の背筋が凍るほどだった。













翌朝、マリアは変わり果てた姿で見つかった。














自分の両目を蝋燭台で潰し、教会の十字架にロープをかけ














首を吊っていた。




このシスターマリアが何を思っていたか…







あなたには想像できますか?