crip

DESPAIR OF MARIA

top discography mythology member biography photo shop link contact us
訪問者数⇒ Counter








『 ノアの方舟伝説 』

 

旧約聖書に記されているノアの方舟伝説。

旧約聖書とはユダヤ教からキリスト教の時代に書かれた正典であり
地域の書物や伝説を集約させたものであるため
この伝説もまたその地域や著者により内容は少し異なっている。



紀元前約3000年頃、当時500歳だったとされているノアは神に啓示を受ける。
地上に増えた人間やネフィリムという神と人間の間にできた巨人が
地上で悪行の限りを尽くしていた。

ユダヤの神ヤハウェはこれを大洪水をおこして浄化するから
動物たちを救うために舟を造れとノアに命じた。

ノアが啓示を受けたのは「神に従う無垢な人」であったためだとされている。

ノアはこのことを人々に伝えて回るが、誰も耳を傾けなかった。
ノアとその家族は来る日も来る日も人々から馬鹿にされ変人扱いされたが、
神を信じて約100年もの歳月をかけて大きな方舟を完成させた。

ノアは方舟を完成させると、自分の家族と
すべての動物のつがいを乗せた。



そして来るべき時はやってきた。


大雨は40日40夜も続き、洪水は150日も勢いを失わず
全ての悪が洗い流されようとしていた。

しかし洪水に飲まれてゆく愚かな人間たちの中に、
ノアに助けてくれと懇願する者たちがいた。

それはノアを変人扱いし、みんなの為に頑張っていたノアを
あざ笑っていた人間たちだった。


ノアは散々迷ったが、彼らを船に乗せる。
彼らを見捨てることなど、どうしてもできなかった。

そして船に乗った彼らは、あっさりノアを裏切り
抵抗する男たちを殺し、食料を奪い、女たちを犯し、子供たちを…


ノアの方舟は惨劇の船と化し今もなおアララト山の上に化石として残っている。


という伝説である。


この伝説がどこまで本当なのか、証明するものは何もない。


ノアが500歳で、100年かけて船を造ったとか、950歳まで生きたとか
現在で言えば1万tクラスのタンカーに匹敵するほどの巨大な船を

当時の技術でどうやって造ったのか?

しかもそんな巨大な船を実質3人で造ったと云う。
にわかには信じ難い話だ。

本どころか紙もなかった時代なので人から人へと語り継がれる過程で
誰かが脚色したんだろうと考えるのが普通だろう。


しかし、その船の化石は伝説のとおり標高5000メートル以上はある
トルコのアララト山に実在する。

↑これマジです↑

ノアと言う人物の周りで何かがあったという事に間違いはないのだろうが……。


それから約5000年の時が過ぎ、世界には彼らの子孫が多く存在している。

神を信じる者をあざ笑い、神を冒涜し、人を殺すことを何とも思わない連中が。

その彼らに今日もまた、何の罪もない幼い子供たちが殺されている。
ノアが彼らを乗せたことは本当に正しいことだったのか。

この曲はそんな疑問と、おそらくそれは間違いだったとの
結果への悲しみと怒りの歌である。

あえて言っておくが、その怒りはノアに向いているのではない。
ノアの好意をあっさりと裏切った人間たちにである。



ちなみに、ノアの方舟伝説は他にもエピソードがあり、

大雨は150日続き、水がひくまで10ヶ月もかかったとか

ノアが乗せたその人間たちはノアに謝罪して改心して仲良しこよしになるというハッピーエンド説や

ノアがその人間たちを乗せなかったので悪い人間たちや巨人たちは滅び、
神は二度と洪水を起こさないことをノアに誓ったと言う話しがある。


他にもエピソードはあるんでしょうがここではこのへんで終わりにしときます。

……、でも、どの諸説が一番真実に近いにしろ

そのノアの方舟には、


乗ってはいけない者が乗っていた。

あなたもそう思いませんか?


それはそうと、この『ノアの方舟伝説』
役3000年前に書かれたと言うメソポタミア文学の『ギルガメシュ叙事詩』に
そっくりな物語があるんですよね。


インド神話にも同じく、
インドラ神が人間たちを懲らしめるために大洪水を起こしたと言う伝説があるんですが、
そのときは方舟ではなく、
クリシュナ神がゴーヴァルダナ山を片手で持ち上げ人々を守ったと言う話しで、

ほかにも台湾のアミ族、ペルーのインカ族、アフリカのマサイ族、オーストラリアのクルナイ族
日本でも沖縄の伊良部、等々、世界各地に神が起こしたと言う洪水伝説があります。

洪水そのものはもっとたくさん起きているのに、
なぜにそこピンポイントで神の所業と言われているのか…

不思議ですねぇ。
生き残った人たちは何かを見たってことなんでしょうか………。