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DESPAIR OF MARIA

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『 プロメテウスの火 』

 

人類が火を手に入れたときの事を記された伝説。
人類を造った神とも言われるこの方のその後の話しは意外と知られていないが、

この伝説もまたその地域や著者により内容は少し異なっている。


ギリシア神話の創世記において、
地球が生まれたばかりでまだ空と陸と海と別れてないカオスの時代、

生まれたばかりの神々が天地を創造した

しかしそれでは世界に秩序がなかったので生き物をつくれと命じられたのが

ティタン族12神の一人プロメテウス。

プロメテウスは鳥をつくり、魚をつくり、動物をつくり、虫をつくり、
弟のエピメテウスに、つくった生き物に素早さや翼、硬い身体、強い力などを与えさせたが
最後に人間に与えるものがなくなってしまった。

そこで2人は知恵の女神アテネに相談する。

するとアテネは、人間には天の火がいいと思うと言う。


プロメテウスはすかさず太陽神の馬車から天の火を盗み、すぐさま人間のもとに降り立った。

「ありがとうございますプロメテウス様。」
人間たちはプロメテウスを文明と技術の神と讃え、感謝し、天を見上げるようになった。


しかし、ゼウスは人間たちに火を与えたことに怒り狂い
プロメテウスをコーカサス山にヘパイストス(鍛冶の神)が鍛えた鎖でしばりつけ、
毎日毎日ハゲタカに肝臓をつつくように命じ、
許してほしければゼウスがこのまま神々の王でいられる方法を教えろと迫る。

(神もいつかは死ぬもの、しかしプロメテウスは
ゼウスほどの力を持った神が永遠でいられる方法を知っていたから。)

が、プロメテウスはこれを拒否。

地上の生き物をつくると言う大役を与えられたプロメテウスだったが
それもこれもゼウスはその方法を知りたかっただけ。

しかしプロメテウスは断固として口を割らなかった。

(プロメテウスもルシフェル同様、神に対して怒っていたのだろうか?)
↑ここちょっと曖昧。
そしてゼウスの怒りをかったプロメテウスはそれから3万年もの間、
ずっとハゲタカに肝臓をついばまれるという苦しみを背負うことになる。



3万年もの間、毎日毎日…気の遠くなるほどの長い間ずっと…




そしてそこに現れたのがゼウスの息子ヘラクレス。

彼はゼウスに与えられた十二の試練を乗り越えるために
プロメテウスを助け出して助言を求めた。

プロメテウスはヘラクレスに助言をし、
ヘラクレスも無事に試練を乗り越えた。

しかし、それがおもしろくないのがやっぱりゼウス。
すぐさまプロメテウスの下にやって来たが
プロメテウスは、ゼウスが海の精霊テティスを妻に迎えようとしている事を知り
テティスの産んだ子供は父を凌ぐ力を持つと予言する。


かつて自分が父クロノスを追い落とし王座を奪ったように
自分が追い落とされる立場になると知ったゼウスは
テティスをあきらめ、プロメテウスも許した。

人間が火を使い文明を築くことができるようになったのは
プロメテウスの尽力があったからこそだと伝えられている。